
介護士と介護福祉士って何が違うの?
求人も介護職員とか介護スタッフとか色んな呼称があるけど、仕事の内容が変わるのかな?
介護業界がはじめての方には「介護士」や「介護福祉士」とか聞きなれない単語が求人票に掲載されていても何が違うのか分かりませんよね。
今回は「介護士」、「介護福祉士」の違いを説明します。
介護士と介護福祉士の違い
介護士とは
「介護士」とは介護の仕事に就いている全ての人を指す場合が多いです。
デイサービスや有料老人ホームなど勤務形態も仕事の内容も違ったとしても介護に携わる仕事をしていれば「介護士」です。
介護施設によっては役職として「管理者」「相談員」「機能訓練指導員」「サービス提供責任者」などとして勤務している人もいますが、大枠でいえばみんな「介護士」という枠でくくることができます。
ちなみに「介護職員」や「介護スタッフ」も「介護士」と同じ意味で使われていることがほとんどです。
介護福祉士とは
「介護福祉士」とは介護分野で唯一の国家資格の名称です。
ですので「介護福祉士」と呼ばれる方は、「介護福祉士国家試験」に合格した方ということです。
介護福祉士の資格を取得するには3つの方法があります。
①養成施設
指定養成施設に通い(2年以上)、卒業後に介護福祉士国家試験を受験して取得する方法です。
②福祉系高等学校
決められた科目、単位を取得してから卒業後に介護福祉士国家試験を受験して取得する方法です。
③実務経験+実務者研修
介護の現場での3年以上の実務経験と「介護福祉士実務者研修」修了後に介護福祉士国家試験を受験して取得する方法です。
「介護福祉士」の資格を取得する人の約9割は③の実務経験+実務者研修という方法です。
介護士と介護福祉士の仕事内容
では「介護士」と「介護福祉士」の仕事内容について違いはあるのかというと、実はほとんどないのが現状です。
もちろん訪問介護ですと利用者さんの身体に直接触れる身体介護は介護の資格がなくてはいけませんが、必ず「介護福祉士」の資格がないといけないわけではありません。
ヘルパーの資格や「介護職員初任者研修」「介護職員実務者研修」があれば身体介護も行うことができます。
介護士と介護福祉士の給料
次は給料についてです。
「介護士」と「介護福祉士」は国家資格の有無で違いがあります。
ほとんどの会社・施設では資格手当という形で差がつくことが多いです。
資格手当は会社によって設定が違うので一概には言えませんが、だいたい5,000~20,000円くらいが相場になっています。
介護士と介護福祉士の待遇
資格手当以外にも待遇面で差が付く場合があります。
例えば「介護福祉士」の方の方が役職に就く可能性が高くなります。
介護主任や介護リーダーなどは「介護士」の方でも任せられることもありますが、管理者や施設長などの役職に関しては「介護福祉士」以上の資格保有を条件としている会社・施設が多いです。
介護士はできるだけ介護福祉士の資格を取ろう!
無資格でも介護の現場に勤務していれば「介護士」ですが、経験を重ねた方はできるだけ「介護福祉士」の国家資格を取得したほうがいいです。
早く取得すればそれだけ長い期間にわたって資格手当がもらえますし、役職に就くことで役職手当だって増えるでしょう。
また資格を取得することで利用者さんやご家族、同じ職場で働く職員さんたちから信頼もされやすいです。

あとがき
「介護士」と「介護福祉士」の違いについて説明してきましたが、要は
【介護現場で働く人】=【介護士】
【介護福祉士の国家資格所有者】=【介護福祉士】
ということです。